「可能性はゼロではない」という言葉の裏側
「正社員登用の可能性はゼロになったわけじゃないから」。
そう言われたとき、あなたならどう感じますか?
期待を繋ぎ止めるための優しさでしょうか、それとも現状維持を強いるための残酷な宣告でしょうか。
私はリーダー職を降りた後、面談で実際にこの言葉を投げかけられました。
正直な私の体験を話せば、その日は家に帰ってからしばらく動けませんでした。
リーダーを辞めた以上、登用はもっと遠ざかるだろうと覚悟はしていましたが、いざ「条件を満たしていない」と突きつけられると、自分のこれまでの努力が否定されたような気分になったのです。
でも、一晩泣いてから、私はこの「ゼロじゃない」という言葉を自分なりに再定義することにしました。
期待しないことで生まれる「本当のやる気」
私はまず、会社からの「いつか正社員にしてあげる」という期待を一旦捨てることにしました。
期待しすぎるから、裏切られたと感じた時に動けなくなるのです。
「会社が私を選んでくれるのを待つ」のではなく、「私がこの会社で正社員になる価値があるかを見極める」という主客逆転の思考に切り替えました。
このマインドチェンジは、私の行動を劇的に変えました。
上層部の顔色を伺うのをやめ、まずは自分のスキルアップに全精力を注ぐことにしたのです。
具体的には、毎朝30分間の英語学習と、週末の投資信託の研究です。
これらは今の仕事に直接関係ないかもしれませんが、私の「自信」という名の地盤を固めるためには不可欠な作業でした。
現場評価を「圧倒的」なものに磨き直す
「可能性がゼロじゃない」と言われた現状を打破するため、私が次に取り組んだのは、現場でのパフォーマンスを誰も文句が言えないレベルまで引き上げることでした。
リーダーという肩書きはなくても、周囲が自然と頼ってしまう「プロの契約社員」を目指したのです。
私の経験では、上層部は現場の細かい動きは見ていませんが、現場からの「圧倒的な推薦」には逆らえません。
他部署との連携をスムーズにするためのマニュアルを作成したり、小さな無駄を一つずつ改善したりしました。
こうした地道な『積み上げ』が、なんでもノートに記録されるたび、私の心は少しずつ安定していきました。
会社に人生のハンドルを握らせない。その実感が欲しかったのです。
執着を手放し、今の自分を肯定する
現在の私は、まだ契約社員のままです。
条件を満たすためのハードルは高く、道のりは険しいかもしれません。
「正社員になれなかったら人生終わり」という呪縛を解いたとき、ようやく毎日の仕事が楽しくなりました。
もし明日、正社員登用が叶わなくても、培った英語力や知識は裏切りません。
執着を手放したからこそ、逆に目標へ一歩近づけた気がしています。
今日はアマプラでずっと気になっていた連続ドラマの続きを観て、頭を空っぽにする時間を楽しむことにします。